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初恋抄(27)選者決定 2021年8月5日更新

 第十回卑弥呼の里誌上川柳大会の選者が決定した。この大会の看板でもあった森中惠美子先生には、なんとか今回まで選者をお願いしたかったのだが、「九十歳で一区切りつけたい」とのこと。惠美子先生には第一回から九年間選を頂戴し、本当にありがとうございました。

問題は惠美子先生の次を誰に頼むかだ。惠美子先生は番傘なので、やはり番傘の人にお願いしようと考えたとき、ふと亡くなった閑雲さんの顔が浮かんだ。閑雲さんに相談したらなんと答えるだろうか。それは間違いなく、豊橋番傘代表の鈴木順子さんだろう。愛知県には閑雲さんが卑弥呼の種をたくさん蒔いてくれた。そうだ、順子さんしかいない!

 断られることも覚悟しながら、順子さんへ電話をかけた。

久「久美子です。あの…惠美子先生が卑弥呼の選者を勇退されたので、なんとか選者を引き受けてもらえませんか?」

順「え!?ビックリしたぁ。私ね、惠美子先生を『お母さん』と呼んでいるのよ。先生からいただいた着物が宝物なの。私でよかったら頑張ってみるわね!」

私はありがたくてありがたくて、泣きそうになっていた(最近、涙腺が脆い…歳かしら…)順子さんとの繋がりを作ってくれたのも閑雲さんで、豊橋番傘大会の二次会に呼んでもらい、そこで仲良くなった。話したことのある方はご存知だと思うが、ものすごく情のこもった話し方をされる。私がすぐに佐賀弁を喋ってしまうので、逆に向こうから「よかよか」なんて言って笑わせてくれる優しい人だ。

そして他の女性選者の先生方も、もう十年連続でお願いしているので、いつ「もう勘弁して」と言われるのかビクビクしながら電話をするのだが「卑弥呼の久美子です」と言うだけで「はいはい、良いよ」と答えていただき、どう感謝を言葉にすればいのか分からなくなってしまう。先生方の優しさと器の広さと深さを感じるたびに、自分がやってきたことは間違いなかったのだと実感することができる。まだまだ足元にも及ばないけれど、私の大きな目標だ。


記念すべき第十回の男性選者は

津田 暹さん(千葉)

濱山哲也さん(青森)

村山浩吉さん(愛媛)

阪本高士さん(奈良)

横尾信雄さん(佐賀)

に決定した。


喜んで選者を引き受けてくださる皆さんに、心から感謝します。




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