卑弥呼の里誌上川柳大会も第十回という大きな節目を迎えた。地元で女流大会を開催して、そのまま誌上大会まで始めてしまって、勢いだけで何も考えていなかった私は、卑弥呼にがんじがらめになった。苦しい時もあったけれど、乗り越えてこられたのは参加してくださる皆さんと、協力してくださる選者の先生方、そして仲間あってのことだ。どうやって恩返しをすればいいのかと考えると、この二つの大会をしっかりと続けていくこと以外に思い付かない。
自分で誌上大会を主催するにあたって、こちらから「投句をお待ちしています」とお願いばかりするのは気が引けるので、私もなるべくたくさんの誌上大会に参加するように心掛けている。八月は私の最高記録で、十八カ所の誌上大会に参加した。九月は十カ所ほどだっただろうか。手元にある投句用紙が一枚ずつ減っていくのが快感になり、自分でも「ドMか」と突っ込みを入れたくなるほどだ。母と二人、ときには姪っ子も入れて四人、締切を確認し合いながら作句するのだが、誰かが先に作ると全員が焦る構図が我が家には出来上がっている。川柳を中心に、家族が一致団結できることを幸せに思う。
この十年で、卑弥呼大会の大きな柱であった父と閑雲さんを亡くした。「久美ちゃん頑張ってね」と、投句を続けてくれた何名もの仲間も亡くした。名簿から削除するのがどうしてもできなくて、名簿に色をつけて分かるようにするのが精一杯。誰かが亡くなったという連絡が入るたびに、しばらく動けなくなる自分が情けない。生きていくというのは、見送ることなのだと何度自分に言い聞かせても、未だにその悲しみからは抜け出せていないような気がしている。
でも新しい仲間も増えている。卑弥呼の誌上大会に協力いただいている毎週web句会にはステキな投句用紙の作成やデータ処理を手伝ってもらっているし、ネットで川柳をされている方にもたくさんご投句いただけるようになって、ネットの方が何名も上位入選した大会もあった。
残念ながら今後も「見送る悲しみ」は続くと思うが、新しい出会いもあると信じている。卑弥呼の里女流川柳大会、卑弥呼の里誌上川柳大会、もちろん吉野ヶ里川柳大会も、引き続き皆様にご協力いただきながら続けていけたらと思っている。
節目の第十回卑弥呼の里誌上川柳大会は現在投句受付中。令和四年一月十五日消印有効です。ご投句、お待ちしています!
投句用紙はこちらです。↓
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