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初恋抄(41)第11回卑弥呼の里誌上川柳大会 2022年10月28日更新

 第11回卑弥呼の里誌上川柳大会の募集が始まった。この大会を始めて11年になるなんて実感がないほどあっという間だ。

 この大会をするようになって、全国の大会に参加して投句用紙をなるべく直接配ることを今も続けているのだが、そのおかげで友達がとても増えた。年上の人がほとんどではあるが、友達になってしまうと佐賀弁丸出しで一緒にご飯を食べる。それが楽しくて、また来年も行こうと思い、そうなると毎年参加する大会が増えていく。昔、德永政二さんに「地元を大切にしなさい」と言われたことがあり、佐賀の句会にも必ず顔を出すように心がけている。佐賀の会長は横尾信雄さんなのだが、私が遠方の大会に参加するときは句会の日程を変更してくれて、信雄さんには足を向けて寝られない。好きなように伸び伸び活動させてもらい、私は本当に幸せ者だと実感している。

 第十回から選者をお願いしている鈴木順子さんだが、前回は本当に辛い状況で選をしていただいた。卑弥呼の誌上大会の締切は1月15日で2月の始めに選者に句を送る。その頃に息子さんが急逝されたのだ。私が電話をかけると、お通夜が終わったばかりだった。私は、私が代選をしようと考えていた。だが順子さんは泣きながら

「私、ちゃんと卑弥呼の選をするから送って。忙しくしていた方が悲しみも薄れてくれると思うのよ。それに選をしていると心が落ち着くの。きっと息子だって絶対に卑弥呼を断っちゃいけないって言うはず。だから久美ちゃん、心配しないでいいからね。ちゃんとやるからね。」

と言われ涙が出た。もし私が逆の立場だったらそう言えるだろうか。卑弥呼のことなんて頭から消え去ってしまうかもしれない。電話口で、なんて声をかければいいのか分からなかった。ただただ悲しくて、そしてそれでも選をすると言ってくださった順子さんの気持ちが本当に嬉しかった。

 誌上大会は全国で数えきれないほど開催されている。卑弥呼の里誌上大会はその中の一つでしかないが、私はこの大会を自分の一番の宝物と思っている。この大会を通じて繋がる人達が、真島久美子一人ではなにもできないことをいつも教えてくれる。一つ一つの経験を噛みしめながら、これからもずっとこの大会を続けていくつもりだ。


 第11回卑弥呼の里誌上川柳大会は投句受付中です。皆さんの参加を心よりお待ちしています。


↓投句用紙はこちらこらどうぞ↓


himiko-11-ura
.pdf
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